※この物語はフィクションです。登場人物・団体・状況はすべて架空のものであり、実在の人物・団体・施設等とは一切関係ありません。
登場人物はすべて20歳以上の成人として描かれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
カーテンの向こう、触れ合う指先に揺れる気配

昼下がりの病棟は、静けさと機械音が交差する独特のリズムで流れている。
ベテランナースの陽子(30)は、ベッドに横たわる青年に目を向けた。
「ダイキくん、熱測るから腕貸してくれる?」
指先に触れたぬくもりと反応に、プロとしての彼女と――
ひとりの女としての彼女が、ふと揺れる瞬間。
患者──大学生のダイキは、20歳。
事故の後遺症で短期入院中の彼は、どこかおどおどしていて、でも無垢な笑顔を見せる。
初めての入院生活に戸惑いながらも、陽子の前では少しだけ、素直な顔を見せるようになっていた。
腕に触れた瞬間、彼の身体がピクッと反応した。
(ん?)
陽子は指先に伝わる緊張に、心の奥がピリつくのを感じた。
体温計を脇に差し込むと、彼は小さく息を呑んだ。
「……あ、ごめんなさい。ちょっとくすぐったくて……」
「ふふ、そっか。緊張してるのかな?」
でもそれは、“くすぐったさ”なんかじゃない。
視線を落とせば、タオルケットの下、微かに盛り上がったシルエットが揺れていた。
陽子は、そのわずかな違和感を見逃さなかった。
(……あら。こんなに素直に出ちゃうのね)
心の奥で、優越感とほんの少しの罪悪感が入り混じる。
指先が、いつもより長めに彼の腕をなぞる。
そのたびに、タオルケットの下の“答え”が、ぴくんと反応した。
「ダイキくん……その、ちょっと体勢かえるね。はい、こっち向いて」
仰向けになった彼の頬は、ほんのり赤い。
どこか視線が定まらないまま、陽子を見つめていた。
(こんな顔されちゃったら……いけないって思っても、心がざわつく)
この空間は、カーテン一枚の向こう。
でも、見えないからこそ、その密閉された空気が熱を帯びていく。
陽子はそっと、深呼吸した。
彼の熱が、自分にも移っていくのを感じながら。
「私もう30歳だよ……こんな歳上でも……ほんとにいいの?」
その心の声は、まだ誰にも聞こえていなかった。
迷いと本能のあいだで──くちづけに込めた温度

それは偶然を装った、必然のような時間だった。
「ダイキくん、ちょっと下腹の様子も診とくね」
陽子はカルテを閉じながら、声を落とした。
処置室は昼下がりの静けさに包まれ、遠くでナースコールが鳴っては止んでいく。
でもこの空間だけは、まるで時間が止まったみたいだった。
タオルケットをそっとめくると、視界に入ったのは――
一目でわかるほど、張り詰めた若さの象徴。
「……そんなに我慢してたの?」
陽子の指先が、その周囲をやさしくなぞった。
ダイキは息を止めるようにして目を逸らしたが、腰が逃げることはなかった。
「恥ずかしくないよ。自然なことだもんね」
声は優しく、どこか艶を帯びていた。
陽子は、そっと手のひらで熱を包みこむ。
その瞬間、「びくっ……」とダイキの腰が跳ねた。
「……大丈夫。こわくないよ、ね?」
やさしく微笑んだ陽子の指先が、根元から先端へとゆっくり滑っていく。
「ぬる…っ、くちゅ…っ」
手の中で鼓動する若さが、じわじわと存在を主張する。
そして唇を、ほんの数センチだけ近づけた。
「ちゅ…っ、ん……っ、ぬちゅ…」
温かく湿った音が、小さく室内に響く。
手のひらが添えられたまま、舌先が先端をやさしく転がすように動くと、
「くっ……んっ……」と、ダイキの喉が震える。
陽子の吐息が、その熱を包み込むようにかかる。
ときどき唇を外し、「ちゅぷっ、ぷぁ……っ」と柔らかく離す。
そしてまた、すぐに「ぬちゅ……じゅる、ん……」と戻ってくる。
手は決して止まらない。
左右にすべらせながら、全体をなぞるように。
その動きは、まるで“迷いなく愛でる母性”のようだった。
「ふふっ……ダイキくん……がんばってるね……」
陽子の声は、優しくて、でもどこか自分も乱れてきている気配を含んでいた。
とろけるような粘膜の音。
熱を誘うような舌の動き。
若さと年上の経験が、静かに、でも確かに絡まり合っていた。
「……こんな、反応されたら……私のほうこそ、我慢できなくなっちゃうよ」
「ちゅくっ……じゅる……ぬるんっ……」
ラストのひと舐めに、ゆっくりと力を込める。
その余韻に、ダイキの呼吸がかすかに乱れていくのがわかった。
陽子はゆっくり顔を上げ、口元をそっと指で拭った。
そして、いたずらっぽく微笑む。
「今日だけ、ね。ほんとに……これ以上は、まだ…ダメよ?」それはまるで、“続き”を予感させるやさしい拒絶。
カーテンの内側で交わされた、小さな背徳の約束だった。
夜の病室、静寂に溶けるふたりの約束

消灯後の病棟は、まるで世界から切り離されたように静かだった。
ナースステーションのライトが淡く灯り、陽子はカルテ整理の手を止める。
そのとき――「ピンポン」という小さなナースコールの音が、静寂を割った。
表示された部屋番号に、陽子の胸がふわりと熱くなる。
(……ダイキくん?)
特に処置の必要はない時間。
でも、理由なんていらなかった。
足が自然と、あの部屋へ向かっていた。
病室のドアを静かに開けると、淡い灯りの下、ダイキがベッドに座っていた。
「陽子さん……ごめんなさい。なんか、眠れなくて……」
その瞳は、不安と期待と欲の入り混じったような揺れを見せていた。
「そっか……じゃあ、少しだけ」
陽子は小さく微笑み、そっとベッド脇に腰かけた。
「……夕方のこと、ずっと思い出してた」
彼の囁きに、陽子の鼓動が高鳴る。
しばらく沈黙が流れたあと、彼の手が、そっと陽子の手を包む。
その手は、熱くて震えていた。
陽子は何も言わず、スカートの裾を整え、すっと立ち上がった。
ベッドの足元に座り直し、彼の視線を感じながら、膝を揃えて座る。
「……ほんとはね、私もずっと……こうしたかったの」
スカートの内側に手を伸ばし、静かに、でも確かに――
パンストのウエストに指をかけた。
「見ちゃダメよ? って言っても、見たいんでしょう?」
そう微笑むと、陽子はゆっくりと腰を浮かせ、
ナイロンの擦れる音をさせながら、パンストを太もも、膝、ふくらはぎへと下ろしていく。
「しゅる……ぬちっ……くちゅ……」
淡い灯りに照らされていく脚のライン。
パンストの内側から立ち上る、ほんのり湿った熱。
それは、理性の境界をやさしくとかしていくようだった。
完全に脱ぎ終えたあと、陽子はパンストを小さく丸めて枕元に置いた。
そして――そっとダイキの上に、跨った。
「今日は……私のほうが、ほしいの」
肌と肌が触れ合う。
陽子の手が彼のものに触れ、包み、誘導する。
そして、ゆっくりと――
「ぬるんっ……っ、じゅく……ぬちゅ……」
静かな水音が、ふたりの交わりの始まりを告げる。
「……ふぅっ、ダイキくん……すごいのね……んっ……」
陽子の身体がゆっくりと上下に揺れるたび、
ベッドが軋み、彼の手が陽子の腰をしっかりと抱えた。
「ぱちゅっ、くちゅんっ、ぬちゅっ……っ」
「んっ……っ、あぁ……奥、当たってる……♡」
陽子の吐息は甘く、でもどこか乱れていた。
彼女の身体はもう、理性だけでは抑えられないほど、溶けはじめていた。
1回目の余韻が残る中、ダイキの息遣いが再び熱を帯びてくる。
「陽子さん、また……したい」
「ふふ……若いね。でも、それが……嬉しいよ」
陽子は一度身体を離し、軽くシーツを整える。
だがそのまま、彼の上に再び跨った。
今度は、最初のようなゆるやかさではない。
陽子の身体が、快感の残滓を引きずったまま、激しく求めはじめる。
「ずぷっ、ぱんっ、ぱちゅっ……っ、んんっ……っ!」
「ダイキくん……もっと……奥まで……っ」
汗が肌を伝い、吐息が天井へ溶けていく。
「っ……あぁっ、そんな、速くしちゃ……っ、でも、ダメ……止めないで……!」
陽子の腰が、うねるように、時に上下に弾むように――
彼の熱をすべて受け止める。
「ぬっ、ぬちゅ、じゅぷっ、ぱんっ、ぱんっ……っ」
ふたりの音が、病室の中にだけ響く。
静かな夜に、淫らなハーモニーが溶け込んでいく。
「ダイキくん……もう……来て……私に全部、ちょうだい……」
その言葉とともに、ふたりはぴたりと重なり――
まるで夢のように、ひとつに溶けていった。
夜の病室には、再び静けさが戻っていた。
陽子はダイキの胸の上で目を閉じ、小さく微笑んだ。
「……ほんとに、こんな私で、よかったの……?」彼はそっと彼女の髪を撫でながら、
「うん……陽子さんがいい」と、小さくつぶやいた。
※本記事に掲載されている画像はすべてイメージです。モデルは20歳以上であり、演出・フィクションを含んでいます。